「檀家をやめたい… でも高額の離檀料を請求されたらどうしよう…」 その心配、スルッと解決!僧侶のいる法律相談所

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「お寺までの距離が遠い」
「お墓の後継者がいない」
そうした理由で檀家を離れることを検討している方も多数いらっしゃるかと思います。

こういった時、「離檀をしたいけれど、高額の離壇料を請求されたらどうしよう…」 そんな風に考えて離壇には足踏みしてしまう、という方も多いのではないでしょうか?

「離檀料っていくらか相場があるの? 高額の離檀料を請求されたら、それって払わなきゃいけないの?」

そんな悩み、スルッと解決します!

 

❖ 離檀料とは
お寺にあるお墓を移転・撤去して檀家を離れることを離檀と言います。

そして、離檀するときに、これまでお世話になったお礼としてお布施を包む慣習があります。

このお布施を離檀料と言います。

離檀料は、お墓の移転に伴う諸手続きの費用にも充当されます。

そして、寺院にとってお墓は主要な収入源であるため、離檀は寺院や僧侶の危機感を煽るものです。

そのため、最後になるべく高額の離檀料をいただこうと考える僧侶もいるようです。

 

❖ 離檀料の相場ってあるの?
離檀料は慣習に基づくお布施であるため、金額に決まりはありません。

お布施の相場は地域差、また、寺院ごとにも差があるため一概には言えません。

しかし、法要一回分(30,000~50,000円)が目安であると言われています。(地域格差あり)

この曖昧さがトラブルを生んでいる原因かもしれません。

 

❖ 高額の慰謝料を請求されたら…
しかし、もしも上記の基準とはかけ離れた額の離檀料を請求された場合、払う必要はあるのでしょうか?

離檀料を支払う義務が法律上あるのかどうかが問題となります。

①【憲法上】はどうか
「高額な離檀料を払わないと、離檀させない」と主張することは憲法20条に反します。

憲法20条は「信教の自由は、何人に対してもこれを保障する。」また、「何人も、宗教上の行為(中略)を強制されない。」と規定しています。

そして、信教の自由は当然に信仰しない自由も含んでいます。

そのため、離檀させないことは信教の自由に反します。

そして、離檀料の支払いの強要は宗教上の行為の強制にあたります。

②【民法上】はどうか
人にお金を請求できる原因は5つありますが、離檀料に関係する可能性があるものは契約と特別な場合のみです。

契約とは、お墓を建てる際に、「お墓を移転する場合には、離檀料をお支払いします」というような条項のある契約をしていた場合です。

しかし、こうした場合は稀でしょう。

また、最後に、離檀料の支払いが慣習化によって根拠となる場合があります。

その場合は、慣習化している額は法外ではないでしょうから、その額を指摘すれば矛盾が生じます。

 

❖ まとめ
離檀料の支払いには法律上の根拠はなさそうですね。

自分と寺院、双方の善意で円満に解決したいものですが、トラブルになりそうな場合には法律の専門家に頼むのも良いかもしれませんね。

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