「我が家の宗派ってなんだろう?」
普段意識することはなくても、お葬式の準備などでこの点に悩む方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、自分でできる宗派の見分け方をいくつかご紹介いたします。
❖ なんでそもそも宗派ってあるの?
「元を辿ればお釈迦様に行き着くのだから、すべて同じではないか」そうお考えになる方もいらっしゃると思います。
しかし、様々な要因により、多様に分化してきているのが事実です。
様々な要因として、例えば、政治的な対立があります。浄土真宗は本願寺派(お西)と大谷派(お東)に分かれていますが、これは徳川家康の介入によるものです。
また、臨済宗や真言宗のように、大元の経典や教義よりも、師匠から弟子への伝承に重きが置かれる宗派では、師匠の人格によって異なってくるため、分派しやすい性質を持っています。
日蓮宗は、教祖のカリスマ性に依拠して成立したため、教義の解釈を巡って対立があり、分派しています。
❖ 宗派って知らなきゃいけない?
上述のように、長い歴史の中で仏教は多様な宗派に分化しているため、大きく異なるものも存在します。
お経の文言も大きく異なるため、違いにお気づきになる親族も多く、トラブルに発展するケースまであるようです。
そのため、宗派を知ることは重要です。
❖ じゃあ、我が家の宗派はなんだ?
見分け方をいくつかご紹介します。
⒈ 故人の兄弟や親戚に聞いてみる
できるのであれば、これが一番の近道です。
⒉ お寺に直接聞いてみる
親戚の記憶が曖昧であったりする場合には、菩提寺に行って直接聞いてみましょう。
宗派が分からなくとも、先祖のお墓がどこにあるかを知っている方はいらっしゃると思います。
そうした場合はこの方法が有効です。
⒊ 仏壇の画に注目する
仏壇の中央には御本尊があり、その左右には掛け軸がかけられています。
そこに描かれた画が宗派によって異なるため、宗派を見分けるポイントとなります。
例えば、浄土真宗では阿弥陀如来、真言宗では大日如来、曹洞宗では釈迦如来が御本尊に描かれています。
東西浄土真宗も区別することが可能です。
阿弥陀如来が描かれていることは同じでも、東本願寺は後光が六本で、西本願寺は後光が八本という違いがあります。
このように細かな違いが数多くあるため、仏壇は宗派を見分ける上で大きな手がかりになります。
⒋ 戒名(浄土真宗では「法名」と呼ぶ)を見てみる
戒名が記された位牌があれば、これにより宗派を判別できます。
例えば、浄土真宗には「釋」、浄土宗には「誉」、日蓮宗には「妙」「法」「日」、真言宗には梵字が入ることが多いといった特徴があります。
しかし、これはあくまで、使われることが多いというだけであって、確実な見分け方とは言えないようです。
❖ まとめ
宗派の見分け方をいくつかご紹介しました。
しかし、「自分で判別するのはやっぱり不安だなぁ」と思う方も多いですよね。
そんな方は、「餅は餅屋」ということで、葬儀社や僧侶派遣業者に相談してみてくださいね。