「法事」は誰もが知っている行事ですが、行う目的や具体的な流れについてはよく分かっていないという方もいらっしゃることでしょう。
法事は頻繁に行われるものではありませんが、参加する機会も少なくないため、目的や流れは知っておいた方が良いと言えます。
今回は、そんな法事の目的やおおまかな流れをご紹介します。
⑴ そもそも法事とは?
法事と似た言葉に、「法要」があります。
法事と法要は混同されることが多いですが、これらの意味には明確な違いがあります。
【法要】は故人を尊び偲びつつ、冥福を祈るために供養を行うことを指します。
命日といった節目ごとに行われることが一般的です。
「冥福を祈る」とはよく耳にしますが、この「冥福」とは、冥途の幸福のことです。
故人があの世で良い報いを受けてもらうために、法要では遺族が故人の供養を行うのです。
一方で【法事】は、法要の後の会食なども含めた行事全体のことを指します。
法事には法要も含まれ、1日の行事全体を指すため、一般的に節目ごとに行われる供養の行事は法事と呼ばれることが多いのです。
法事は遺族が一堂に会する貴重な機会であり、会食も行われます。
そのため、法事には「故人を偲び冥福を祈る」というだけではなく、「親族同士の親睦を深める」という目的もあります。
法事で定期的に親族が集まることによって、関係が希薄になってしまうことを避けられます。
昔話を楽しんだり、近況報告をし合ったりする場にもなるでしょう。
⑵ 法事の流れは?
① 参列者や僧侶が入場する
施主や親族よりも先に、参列者と僧侶が入場します。
全員が入場し終えたら、施主と親族も順に着席します。
② 僧侶の読経
法要の開始を伝える簡単な挨拶を施主が行い、その後僧侶の読経が始まります。
③ 焼香
読経が行われる中で、焼香をしていきます。
施主が最初に焼香を行い、そこから故人と関係が深かった順に行っていきます。
④ 僧侶の法話
読経、焼香ともに終わった後、僧侶が法話を行います。
⑤ お墓参り
一連の流れが終わった後、会場とお墓が近い場合はお墓参りを行います。
周辺の掃除をして、お花やお供え物を供え、線香をあげます。
お墓参りは必ずしも行う必要はなく、後日行われる場合もあります。
❖ まとめ
今回は、法事の意味・目的や流れについてご紹介しました。
法事は法要や会食を含んだ行事全体を指すもので、故人を偲び、冥福を祈るために行われます。
法事に参加する予定があるという方は、ぜひ今回ご紹介した内容を思い出してみてください。