親鸞によって開かれた浄土真宗は、大乗仏教の宗派の一つで、浄土信仰に基づくものです。
自分の家はその浄土真宗を信仰しているという方の中には、
「故人の命日に仏壇に何をお供えすればいいのかわからない」
という方は多いのではないでしょうか。
そこで今回は、浄土真宗においては命日に何をお供えすればいいのかについてわかりやすくご紹介します。
❖ 仏壇にはどのような仏具を飾るのか
仏壇にお供えをする前に、まずは仏壇を飾らなければなりません。
ここでは、仏壇を飾る仏具をいくつかご紹介します。
* 打敷(うちしき)
打敷とは、仏壇を飾るきらびやかな布のことで、仏壇にある卓の天板の下に挟んで使用します。
この打敷は、宗派によって紋が異なるため、紋付きの打敷を用いる場合は、自分の宗派と合っているか注意しましょう。
* 仏飯器(ぶっぱんき)
仏飯器は、ご飯をお供えするための仏具のことです。
これについては、同じ浄土真宗でも、宗派によって用いる器具、作法が異なるため特に注意が必要です。
* 供笥(くげ)
お餅、お菓子、果物をお供えするための仏具です。
* 段盛(だんもり)
段盛は、お供え物を段状になった盆の上に置くことのできる仏具です。
いくつも段が重なっていることで、何種類かのお供え物を同時にお供えすることができます。
❖ 浄土真宗において仏壇には何をお供えするのか?
浄土真宗では、仏壇にはご飯やお餅、お菓子、果物に加え、ろうそく、線香をお供えします。
一方で、水はお供えしません。
これは、故人はすでに阿弥陀如来のおみちびきのもと、素晴らしい水が湧き出る極楽浄土にいるという考え方によるものです。
❖ 上記のものをどのようにお供えするのか?
上記で浄土真宗におけるお供え物をご紹介しました。
ここではそれらのお供え物をどのようにお供えするのかを一部ご紹介します。
* ご飯
先述の通り、ご飯は仏飯器に盛り付けます。
本願寺派の場合、ハスの花の蕾をイメージして盛り付け、大谷派の場合、ハスの実をイメージした円柱形に盛り付けます。
* ろうそく
浄土真宗で使用するろうそくは主に白と赤の2種類であり、場面ごとに使い分けられます。
一般的には、日々のお参りや一周忌、三回忌くらいまでの年忌法要では白いろうそくをお供えします。
一方、赤いろうそくは、七回忌からの年忌法要や、お彼岸お盆などでお供えすることが多いです。
❖ まとめ
以上、浄土真宗において命日に何をお供えすればいいのかについてご紹介しました。
故人への感謝の気持ちを示すためにも、適切なお供え物を、適切にお供えしたいものです。
浄土真宗を信仰している方は、ぜひ上記の内容を参考にしてみてください。